マネーガイドブック~新時代を生き抜くお金の話~

お金が貯まらずにお悩みの方必見!FP有資格元銀行員が節約や投資など、お金に関する事をアップします。ちょっとした裏話も交えていきます。

コロナショック後の株はどうなる?米国株は上昇に転じても、日本株はズルズル下がる恐れあり

          f:id:onlydragon:20200311222425j:plain

みなさんこんにちは!

 

新型コロナウイルスで株式市場が大混乱になっています。

 

ここ数年でコツコツ上がってきたので、そろそろドカンと下がるだろうなあとは思っていました。

トリガーは米中貿易摩擦かと思ってましたけど、今回コロナがきっかけになっただけですね。

私としては、10年に一度程度の調整暴落だと思っておりますので、わりと達観しています。

むしろ、コロナの実害を受けにくい業種(ITやヘルスケアなど)も一緒に下落しているので、割安になった銘柄を買うチャンスと見て売り材料が出尽くした時期を狙いたいと思っています!

なので、これから株をはじめようと思っていた人は逆にチャンスかもしれませんね。

 

米国株も日本株も暴落しているわけですが、米国株は長期的に見て持ち直していく可能性が高いと考えていますが、日本株はズルズルと下がるか横ばいになる恐れがあります。

理由は以下の通りです。

 

理由1 過去のデータからNYダウは右肩上がりだが、日経平均は上下動を繰り返しているだけ(いわゆるレンジ相場)

 

株式は企業の成長とともに値段もきれいに右肩上がりになるのが理想です。

下の図は2000年~2020年までのNYダウのチャートです。

f:id:onlydragon:20200312224833p:plain

 

2009年ごろのリーマンショックで一時的に暴落しましたが、おおむね右肩上がりのカーブを描いています(これがバブル前からのチャートになるとより一層鮮明になります)。

2000年には10000ドルほどでしたが、2020年には29000ドルほどまで上昇し、20年で約3倍にまで成長しています。

NYダウがスタートした1928年の水準は250ドルほどでしたので、約90年で100倍以上に膨れ上がっています。

もし、おじいちゃんおばあちゃんが生まれた時から米国株を買っていたら億万長者になっていたかもしれません。

 

これに対し、下の図は同じく2000年~2020年の日経平均のチャートです。

 

f:id:onlydragon:20200312224627p:plain

2000年の1月時点で約20000円程でしたが、2020年の最高値でも24000円程度。2割ほどしか増えていません。

しかも3月現在には20000円を下回っています。

ちなみに日経平均の最高値はバブル期の1989年12月につけた38915円です。

それから30年以上たった今でもその時の水準へは遠く及びません。

 

つまり、日経平均はこの30年間、最高値のはるか下で上がったり下がったりを繰り返す不安定な値動きをしているのです。

 

なので、米国株は下落を乗り越えて再び上昇していく可能性が高いと言えますが、日本株は多少リバウンドしても継続的に上昇する可能性が薄いと思います。

 

理由2 消費増税により、すでにGDPが落ちているところへのダブルパンチ

 日本の2019年10月~12月のGDPはマイナス6.3%でした。

これは言うまでもなく消費増税後の買い控えによる消費低迷の影響とされています。

それでも、2020年は待ちに待ったオリンピックイヤーです。

しかし、コロナが長引けば最悪オリンピックの延期もありうるでしょう。

2週間人の流れが止まっただけでこの騒ぎです。

オリンピック特需を見込んだ様々なハコモノや商品が無駄になれば、その影響は計り知れません。

 

理由3 少子高齢化により株を買い支える人が減っていく

 長期的に見て、日本は少子高齢化により人口が減っていきます。

しかも高齢者の割合は増え、若者は減っていきます。

高齢者は安定志向が強いですから、リスクを取って株を買うより預金に預けておく人が圧倒的に多いです。

収入があり、本来リスクを取れる若者も今後は終身雇用と年功序列の崩壊により収入が不安定になりました。

そうなると投資をする資金も無いため、株を買う個人投資家が減っていきます。

 

この1~3の理由は今後ある程度起こりうる可能性が高いと思われます。

しかし、日本の場合、もっと根強い根本的な原因があると私は考えています。

それが理由4と5です。

 

理由4 日本社会が投資家(株主)に対して冷ややか

2006年にホリエモン証券取引法違反で逮捕される「ライブドア事件」がありました。

それ以前に、ライブドアはテレビ局を買収しようとしたりして「会社は誰のものか?」というそれまで日本人があまり抱くことのなかった疑問を投げかけました。

会社法上は株主に経営権があります。

しかし、日本の会社は社長以下社員がまるで家族のように結束が強く、会社に忠誠を誓うことが良しとされてきました。

そのような社会土壌ですから、社員にとって顔も見たことのない株主など赤の他人です。

株主総会で発言をすれば「現場の苦労も知らないで・・」と煙たがられます。

さらに日本は投資で儲ける人間に対して非常に冷ややかです。

お金は汗水たらして働き得られるもの、という封建的な考えが根強く、働かずに投資で儲けるなんてもってのほかと考える人が高齢者中心にまだまだ多いです。

なので、残念ながら優秀な投資家ほどひっそりと活動し世間のバッシングを浴びないようにしているのが現状です。

 

理由5 儲かっている優良企業ほど上場しない

日本には創業100年超で借金や赤字無し、おまけに独占的な売り上げシェアを誇るという超優良企業がたくさん存在します。

読売新聞やJTB講談社にロッテなどの超有名企業も実は非上場企業です(R2.3月現在)。

有名でなくても、地元の有名企業を見てみると、儲かっている非上場企業が必ずあるはずです。

そういう会社はニッチな分野で安定した売り上げを上げていたりするので、わざわざ上場して資金を調達する必要が無いのです。

むしろ、買収などのリスクが増え、不特定多数の株主へも会社の決算を公表する必要が出てきます。

なので、昔からある優良企業は上場なんかせず世襲でガッチリ利益を握っている方がいいという考えになります。

会社規模を拡大してどんどん成長していこうというより、身の丈にあった経営を続ける企業が多いのです。

たとえどんなに高利益の事業を行って将来も有望な会社があっても上場してなければ投資ができません。

近年は証券取引所の審査も厳しくなっていますから、ソーシャルレンディングクラウドファンディングで直接お金を集める会社が増えています。

 

これらの理由から日本企業の株が力強くリバウンド上昇して、今後も継続的に上がり続けていく可能性は低いかもしれません。

日銀や年金機構がETFの買い支えをしても、そのうち限界を迎えるでしょう。

 

それに対し、アメリカは利益を株主に還元するという企業文化が古くから根付いています

利益が出ないと連帯責任と言わんばかりにすぐ減配する日本企業と違い、アメリカ企業は簡単に減配しません。

コカ・コーラやジョンソンエンドジョンソンのように数十年にわたり連続増配当など、日本では考えられないような手厚い利益還元を行う企業がたくさんあります。

また、自社株買いを積極的に行うことにより株価を上げて株主に還元もしてくれています。

今回のコロナショックのように、株式市場が急落した時はそういった米国の優良企業の株を割安に購入するチャンスだと思います。

もし、この機会に米国株を購入したいと思ったら手数料の安いネット証券の口座をおススメします。

取り扱いしている銘柄の多さと手数料などから、マネックス証券SBI証券楽天証券がおススメです。

SBI証券の開設はネクシィーズトレードへ

 

 

 

 

 

 

Amazon.co.jpアソシエイト マネーガイドブック(https://onlydragon72.hatenablog.com/)(以下、「当サイト」とします。)における免責事項は、下記の通りです。 コメントについて 次の各号に掲げる内容を含むコメントは、当サイト管理人の裁量によって承認せず、削除する事があります。 ・特定の自然人または法人を誹謗し、中傷するもの ・極度にわいせつな内容を含むもの ・禁制品の取引に関するものや、他者を害する行為の依頼など、法律によって禁止されている物品、行為の依頼や斡旋などに関するもの ・その他、公序良俗に反し、または管理人によって承認すべきでないと認められるもの 当サイトの情報の正確性について 当サイトのコンテンツや情報において、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めています。しかし、誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもあります。必ずしも正確性を保証するものではありません。また合法性や安全性なども保証しません。 損害等の責任について 当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。 また当サイトからリンクやバナーなどによって他のサイトに移動された場合、移動先サイトで提供される情報、サービス等について一切の責任も負いません。 当サイトの保守、火災、停電、その他の自然災害、ウィルスや第三者の妨害等行為による不可抗力によって、当サイトによるサービスが停止したことに起因して利用者に生じた損害についても、何ら責任を負うものではありません。 当サイトを利用する場合は、自己責任で行う必要があります。 当サイトで掲載している画像の著作権や肖像権等について 当サイトで掲載している画像の著作権や肖像権等は、各権利所有者に帰属します。 無断転載の禁止について 当サイトに存在する、文章や画像、動画等の著作物の情報を無断転載することを禁止します。引用の範囲を超えるものについては、法的処置を行います。 令和元年12月15日策定