「金持ち喧嘩せず」は本当なのか?富裕層たちと接した経験を語る
みなさんこんにちは!
昔から日本にあることわざで「金持ち喧嘩せず」という言葉があります。
辞書とかの意味だと「金持ちは喧嘩をしてもメリットが無いことをわかっているので、人と争うことはしない。もしくは、地位の高い人は無駄な争いをして立場を失うようなことはしない」的なことが書かれています。
ネット上だと、「いや、そんなことはない!」「心が狭く、トラブルばかり起こす金持ちもたくさんいぞ!」といった意見も多くみられます。
まあ、お金持ちも十把一絡げではないので、そういう人がいることも確かでしょう。
しかし、私が銀行員時代に接してきた会社経営者や資産家のようなお金持ちの人達の大半は「無駄なケンカ」をしない傾向がありました。
特に感情をむき出しにして喚き散らすようなケンカをする人は皆無でしたね。
そんなことをしても時間と体力の無駄ということが身に染みているのでしょう。
お金持ちの「戦い方」
ケンカをしないと言っても、全く相手の言いなりになっているわけではありません。
お金持ちは相手と対立するようなことがあれば、自分と相手にとってのWINWINになれる妥協点を探すのがとても早くてうまいです。
たとえ対立しても100か0かみたいに相手を完全に打ちのめすことはほとんどありません。
相手がビジネスパートナーとして今後も関係を保った方が良いと考えればあえて自分が負けることもあります。
古代中国の「孫子」は「戦わずして勝つ」ことが最上の兵法だと言いました。
戦うことは金も体力も時間もかかり、たとえ勝っても相手から恨まれたりして「労多く、益少なし」となります。
これに対し、戦わないで勝つことは自分の資本を温存しつつ相手を懐柔して味方に引き込むような戦法のため、最小の労力で最大の利益が達成されます。
お金持ちはこのことを十分理解しているので、無駄な争いをしません。
その結果、ビジネスにおいて周囲と良好な関係を築き、効率的に資産を増やしていくことが可能なのです。
地元の有名企業の社長や有力な資産家はやはりオーラが違いました。
成金みたいに派手な格好をして自分を大きく見せようとするわけでもなく、物腰は丁寧でした。
それでいて隙を見せない用心深さを備えている感じです。
一方、銀行に対してクレームばかり付けてくる顧客や、ちょっとした手違いでもすぐ責任問題を追及しようとする経営者などはやはりお金からも見放されていました。
中にはケチに徹して小金を貯めこんでいる人もいましたが、資金繰りに四苦八苦して忙しそうでした(税金を滞納して預金差押えされている人もいました)。
そもそも銀行員だって人間ですからね・・、クレームばかり言う人より丁寧で誠実なお客様の方がいいですしお役に立ちたいと思ってしまいます。
結局、攻撃的な人間は相手を委縮させわずかな利益を得て満足し、徐々に周囲からの信頼を無くし損をしていくわけですね。
わずかな利益やメンツにこだわり、ケンカをするのは愚の骨頂
お金持ちとは対照的なしょうもない例を紹介します。
事例1
ある日の夜、コンビニで買い物をしていたところ、レジに向かう土方作業員(土方A)の横から別の土方作業員(土方B)が入ってきました。
土方Aは土方Bを「割り込むんじゃねえ!」と言って体当たりで突き飛ばしました。
土方Bは「俺が先だ!」と言ってケンカになっていました。
私含め、他の客は別のレジで会計を済ませさっさと立ち去りましたが土方達の争いは収まっていませんでした。
事例2
ガソリンスタンドで給油をしていると、反対側の給油所でステッカーを貼った軽自動車に乗った金髪のヤンキーが店員に怒鳴っています。
怒鳴り声から内容を聞いてみると、給油が終わったときに給油口からガソリンが吹きこぼれたのが気に入らないようでした。
店員は謝っていますが、ヤンキーは「吹きこぼした分のガソリン代を割り引け!」的なことを繰り返していました。
どうですか?2つともくだらないことで時間も労力も無駄にしていますよね?
この争いに勝ったところで利益なんてほとんどありませんよ。
せいぜいレジの待ち時間が1分早くなるか、ガソリン代が数十円安くなるだけです。
毎日こんな些細な事気にして生きるなんて、ある意味かわいそうになってきます。
お金持ちになる人の考え
トラブルを起こして警察沙汰になったり、恨みを買ったりしていれば金も時間も労力もかかり、どんどん貧乏になっていくのは当然です。
お金持ちはトラブルを極力起こさないため、安定的に資産を増やすことに集中できるのです。
これは対外的なことだけではなく、家庭内や職場内の人間関係も含まれます。
いくら仕事の鬼でバリバリ稼いでいても、家庭を顧みなければ家族から見放されますし、業務成績が良くても上司や同僚に嫌われれば出世は遠のきます(人事なんて究極的には好き嫌いで決まりますからね)。
昔あるお金持ちの人に言われたことをお伝えします
「裕福に暮らしたければ、敵を作らないことだ。
生活していればマナーの悪い奴や気に入らない奴に出くわすこともあるだろう。
そんなやつは野良犬が吠えてると思って相手にするな。
相手にすれば自分の貴重な時間と労力を無駄にすることになる。
ただし、敵を作らないと言っても八方美人になれということではない。
時には相手と利害が対立することもあるだろう。
そんな時は真正面からぶつかるのではなく、相手に得をしたと思わせておいて実際の主導権は自分が握っている状態に持ち込むのが正しいやり方だ」
この方は商売をされている方で、かなり繁盛しているスーパーをいくつも経営していました。
おそらく、この言葉は経営にも通じるんじゃないかと思います。
商売の上手い人って、取引相手に自分が損をしていることを悟らせないんですよね。
お金持ちの行動まとめ
・お金持ちは感情をむき出しにした言い争いや殴り合いのようなことはしない
・利害が対立したら、うまく立ち回ってお互いの利益が最大化できるようにする
・全体的に人間関係を円滑にしている一方で、関わらないほうがいい人には近づかないか遠ざけるようにしている
・不要なトラブルを起こさないことで資産が増えていくことを肌で理解している
いかがでしょうか?
やはり「金持ち喧嘩せず」の言葉はある程度、真理をついているのではないかと思われます。
あなたがもし、誰かと争っているなら「この争いは時間と労力をつぎ込んでもやる価値があるのか?今後の自分にプラスになるのか?」を常に問いかけてみてください。